「アスファルト舗装ってどんな種類があるの?」
「どうやって選んだら良い?」
道路などでよく使われるアスファルト舗装ですが、実は様々な種類があるのをご存じでしょうか。
一口にアスファルトと言っても、材料や工法は様々。
状況に応じたアスファルト舗装を行うことで、長く安全に使うことができるのです。
逆に言えば、このことを知らずに舗装してしまうと、安全性を損ない、大きなトラブルに発展してしまう可能性もあります。
「でも、アスファルト舗装の種類なんて分からない…」
という方に向けて、この記事ではアスファルト舗装の種類を徹底解説!適した場所や選び方まで徹底解剖するので、この記事を読めばアスファルト舗装選びではもう迷いません。
正しい知識を身に着けて、あなたの環境に合ったアスファルト舗装を選択していきましょう。
Contents
アスファルト舗装とは?
アスファルト舗装とは、道路や駐車場などに使用される舗装方法で、アスファルト混合物を使って耐久性の高い路面を作るものを指します。
道路舗装の約90%がアスファルト舗装であり、その用途は幅広いです。
アスファルト舗装が広く採用される理由は、柔軟性が高く、交通量や気候に応じて適した構造を選べるからです。また、施工が比較的短期間で済み、メンテナンスも容易です。
例えば、舗装が劣化した際には、表面だけを再舗装することで効率的に補修できます。
一般的な道路の表層に使われる「密粒度アスファルト舗装」は、耐久性があり、乗り心地が良いのが特徴です。
また、雨水が路面に溜まりにくい「排水性アスファルト舗装」は、高速道路や降雨量の多い地域でよく使用されます。
これらの種類は、交通量や環境に応じて変えられるため、非常に選択肢が幅広いのも魅力です。
アスファルト舗装は、その柔軟性と施工性から多くの場面で利用されています。
適切な種類を選ぶことで、快適で長持ちする道路や駐車場を実現できるでしょう。
アスファルト舗装の主な種類
それでは、早速アスファルト舗装の主な種類について見てみましょう。
アスファルト舗装の特徴を知っておけば、どのようなアスファルトを使用すべきか判断しやすくなります。
代表的な6つのアスファルト舗装を解説しますので、あなたにピッタリのものを見つけてみてください。
密粒度アスファルト舗装
密粒度アスファルト舗装は、道路で最も使用される標準的な舗装方法で、強度と耐久性に優れています。
細かい骨材が高密度に詰まっており、摩耗しづらいため、長期間の利用が可能です。
工事費用は1平方メートルあたり約5,000~10,000円であり、耐久性を考慮するとコストパフォーマンスにも優れています。
また、施工後の表面が滑らかなため、車両の走行時に発生する振動や騒音も低減可能です。
都市部の主要道路や幹線道路では、ほとんどが密粒度アスファルト舗装で整備されています。
例えば、東京都内の多くの道路はこの方式が採用されており、重量のある車両の通行にも対応しています。
密粒度アスファルト舗装は、コストと耐久性のバランスに優れており、都市部や住宅地など、多くの交通量がある場所に適した舗装方法です。
長期的な維持管理のしやすさから、駐車場や一般住宅で使われる場合もあります。
開粒度アスファルト舗装
開粒度アスファルト舗装は、水はけが良く、排水性と防音性に優れた舗装方法で、高速道路や降雨の多い地域で効果的です。
開粒度アスファルト舗装は、隙間が多い構造であるため、雨水を素早く路面から排出し、水たまりを防ぎます。
また、隙間が音を吸収するため、騒音の軽減効果も期待できるのが特徴です。
工事費用は一般的なアスファルト舗装より高く、1平方メートルあたり約7,000~12,000円程度が相場となっています。
高速道路や主要幹線道路では、雨天時の安全性向上のためにこの舗装が採用されることが多いです。
例えば、東京外環自動車道や一部の都市部の道路では、開粒度アスファルト舗装が利用され、路面の水はけを確保しつつ、騒音問題にも対応しています。
開粒度アスファルト舗装は、排水性と防音性に優れた特性から、雨天時の安全性と快適性を確保したい道路に適しています。
費用はやや高いものの、特定の環境下での利便性を重視する場合に有効と言えるでしょう。
半密粒度アスファルト舗装
半密粒度アスファルト舗装は、排水性と耐摩耗性をバランスよく備えた舗装方法で、交通量が多い道路やカーブの多い区間に適しています。
半密粒度アスファルトは、粒度が不均一な骨材を使用しており、空隙率が高くなっているのが特徴です。
また、開粒度アスファルトに比べて密度が高いため、耐久性も兼ね備えています。
工事費用は1平方メートルあたり約6,000~10,000円が一般的です。
半密粒度アスファルト舗装は、都市部の交通量が多い道路や、急なカーブが連続する山岳道路などに採用されていることが多いです。
北海道や新潟の山間部では、この舗装が冬季の凍結対策にも活用されています。
半密粒度アスファルト舗装は、排水性と耐摩耗性の両立が求められる環境に最適であり、都市部やカーブが多い道路で特に効果を発揮します。
コストは中程度ですが、高い性能を発揮してくれるため、コスパに優れていると言えるでしょう。
排水性アスファルト舗装
排水性アスファルト舗装は、雨水を素早く排出し、安全性と快適性を向上させる舗装方法です。特に雨が多い地域や高速道路で活躍してくれます。
排水性アスファルト舗装は、表面に多くの隙間があり、雨水が浸透して路面に溜まるのを防ぐ構造になっています。この構造がスリップ事故の抑制に役立っているのです。
また、路面からの騒音も軽減されるため、住宅地付近でも使用されることがあります。
工事費用は一般的なアスファルト舗装より高く、1平方メートルあたり約8,000~15,000円程度が相場です。
排水性アスファルト舗装は、高速道路や都市部の幹線道路、そして大型駐車場などで採用されています。
例えば、首都圏の主要高速道路では、雨天時の視界確保と安全性向上のため、排水性アスファルト舗装を用いることが多いです。
排水性アスファルト舗装は、雨水を迅速に排出するための特性を持ち、雨天時の走行安全性を重視する道路に適しています。
工事費用はやや高いものの、高い安全性と快適性を確保できます。
改質アスファルト舗装
改質アスファルト舗装は、耐久性や柔軟性を高めるために特殊なポリマーを加えた舗装で、交通量が多い道路や寒冷地に適しています。
通常のアスファルトに比べて、温度変化や荷重に強いのが特徴です。
ひび割れやわだちが発生しづらいため、メンテナンス頻度が減り、長期的なコスト削減につながります。
工事費用は標準的なアスファルトよりかなり高く、1平方メートルあたり約10,000~20,000円程度です。
改質アスファルトは、高速道路、幹線道路、交差点、バスターミナルなど、交通量や荷重が大きい場所で使用されています。
例えば、寒冷地の主要幹線道路では、冬季の凍結や融解による損傷を抑えるために、改質アスファルトを採用するケースが増えています。
改質アスファルト舗装は、耐久性と柔軟性に優れているため、特に交通量が多く過酷な条件にさらされる道路に最適と言えるでしょう。
初期費用は高いものの、長期的な維持管理コスト削減が期待できます。
カラーアスファルト舗装
カラーアスファルト舗装は、視覚的効果や安全性向上を目的とした舗装で、歩道、自転車道、駐車場などに適しています。
カラーアスファルトは、赤や緑、青などの色を用いることで、エリア分けや注意喚起を行うのに効果的です。
また、色が加わることで景観に調和し、美観を向上させることができます。
工事費用は一般的な黒色アスファルトに比べて割高で、1平方メートルあたり約12,000~25,000円が目安です。
自転車専用レーンや遊歩道、学校の通学路などでよく見られるカラーアスファルトは、歩行者と自動車を区別するために使われています。
また、駐車場では、区画線をわかりやすく示すために異なる色のアスファルトを用いる場合もあります。
カラーアスファルト舗装は、安全性の向上と景観整備に役立つため、視覚的に重要な場所で有効です。
費用はやや高めですが、長期的な利便性と美観の向上が期待できるでしょう。
用途に応じたアスファルト舗装の選び方
様々な種類があるアスファルト舗装ですが、具体的にはどのように選ぶきでしょうか?
選定基準を知っておけば、アスファルト舗装選びで失敗しにくくなります。
工事方法を選ぶ前に、次で解説する2点を抑えておきましょう。
交通量や環境条件に応じた舗装の選定基準
アスファルト舗装は、交通量や環境条件に応じて最適な種類を選定することが重要です。
交通量が多い幹線道路では、耐久性が求められるため、改質アスファルト舗装や密粒度アスファルト舗装が適しています。
一方、軽交通や歩行者が主体の道路では、透水性や排水性が重視され、排水性アスファルト舗装が向いているでしょう。
高速道路や幹線道路では、車両重量や交通量に耐えるため、改質アスファルト舗装が一般的に使用されています。
住宅地など多くの生活道路では、透水性アスファルト舗装が採用され、排水性を高めて歩行者の安全性を確保することが多いです。
長期的な道路の機能性と安全性を確保するためには、交通量や使用目的に応じたアスファルト舗装が必要不可欠と言えるでしょう。
舗装工事を検討する際は、まずあなたが、どのような目的でアスファルト舗装を行うのか、明確にしてみてください。
長期的なコストとメンテナンスの観点から考慮する
初期費用だけでなく、耐久性と維持管理費を総合的に判断する必要があります。
初期施工費用が高くても、耐久性に優れた舗装はメンテナンス頻度が低いため、トータルコストが抑えられることがあります。
例えば、改質アスファルト舗装は初期費用が高い一方、メンテナンス頻度が少なく、長期的に見ればコスパが高いです。
また、排水性アスファルトは透水機能が劣化しやすいため、定期的な清掃と補修が必要であり、ランニングコストが増加します。
長期的なコストを抑えるには、用途に応じた舗装選定と、適切なメンテナンス計画が重要です。
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【まとめ】アスファルト舗装を理解して正しい選択をしよう
ここまでアスファルト舗装の種類や特徴について、詳しく解説してきました。
まとめると次のようになります。
- アスファルト舗装は安全性や美観を向上させる効果がある
- 6つの種類があり、それぞれ特徴が異なる
- 目的や環境に応じたアスファルト舗装を選ぶことでコスパが高まる
一口にアスファルト舗装と言っても、その種類は様々であることが分かりました。適切な舗装を行うことで、安全かつ快適に道路や駐車場を使うことができる上に、メンテナンス費用を抑えることも可能です。
ただ、誤った選択をすると、事故やトラブルにつながりやすくなってしまいます。
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