側溝の役割や種類とは?種類ごとの特徴もあわせて解説!

私たちが利用する道路で、何気なく目にしているのが「側溝」です。

道路の両脇に作られている構造物ですが、普段はあまり注意を払うことはないかもしれません。

しかし、側溝には雨水を効率よく排水したり、建物付近の水はけを良くしたりといった大切な役割があります。

では、側溝とはどのようなものなのでしょうか。

今回は側溝の役割や側溝が設置される場所、主な側溝の種類・特徴について解説します。

側溝について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

側溝とは

側溝とは、道路の両側に設置された排水用の溝のことです。

道路に降った雨水を効率よく集め、排水路に流す役割を担っています。

基本的にふたがついていて、側溝に足がとられないよう安全面に配慮された作りとなっています。

道路側溝の清掃は、道路の所有者が行います。

地方自治体が保有していれば、自治体が側溝を掃除しますが、私道の場合は道路の所有者が自分で行わなければなりません。

側溝の役割

側溝の役割は、雨水の集水と道路の水はけをよくすることの2つです。それぞれの内容を見てみましょう。

雨水などを効率よく排出する

道路に雨が降った時、雨水の行き場がなくなるとその場にたまって大変なことになります。

そういった事態を防ぐため、道路の両側に側溝を設置します。

側溝内に流れ込んだ雨水は、集水ますに集められ、雨水管を通して河川に放流されます。

雨水管とは雨水専用の排水管で、雪解け水や湧き水なども雨水管を通じて河川や海に放流されています。

側溝があることで、道路に水がたまらず、通行する車両が冠水することを防いでいます。

ただし、集中豪雨やゲリラ豪雨、台風などにより側溝や雨水管の処理能力以上の雨が降ってしまうと、処理しきれない水が道路にたまって冠水してしまいますので注意が必要です。

道路や建物付近の水はけをよくする

側溝には、道路や建物付近の水はけをよくする役割もあります。

地形や土壌の関係で水がたまりやすい場所は、側溝を設置することで水はけをよくすることができるでしょう。

主な側溝の種類

側溝には、さまざまな種類があります。

今回は代表的な側溝としてU字側溝・落ちふた式側溝・上ぶた式側溝・L字側溝・自由勾配側溝の5つを紹介します。

U字側溝(U形側溝・U型側溝・U字溝)

U字側溝とは、断面がU字型になっている側溝のことです。

形状はJIS規格で決められていますが、用途や水量に応じて様々です。

コンクリート製やセメント製、プラスチック製などをさまざまな素材が使用されています。

JIS規格では、1種の強度に分類され、主として車道に並行して設置するものと定められています。

最も一般的な排水溝であり、高い排水能力を有しています。

構造がシンプルであることから、設置が容易であるというメリットもあります。

しかし、短時間で多くの水を排水してしまうため、雨水管の処理能力以上に水を流してしまい、内水氾濫を引き起こす可能性があります。

上ぶた式U字側溝

ふたがあるU字側溝のなかで、もっとも古くから使用されてきたタイプです。

U字側溝を覆うふたの部分が溝に乗っているのが特徴です。

ふたを受け止める独特な部分(アゴ)がないため、アゴなしともよばれます。

上ぶた式側溝は、交通量や排水量に応じてさまざまな種類が存在します。

大きさも、設置する場所の状況に応じて様々です。

また、上ぶた式U字側溝のことを、「U字側溝」と呼ぶことがあるため、先ほど述べた一般的なU字側溝と区別がつきにくい点に注意が必要です。

発注時に間違えないよう、注意しなければなりません。

落ちふた式U字側溝

上ぶた式U字側溝よりも後に登場したのが、落ちふた式U字側溝です。

道路側溝として用いられることが多かったことから、道路側溝あるいは道側といった名前で呼ばれることがあります。

広く普及している上ふた式U字側溝にくらべ、安定性や過重性に優れています。

L字側溝(L字溝)

L字側溝とは、断面がL字型になっている側溝のことです。

道路に降った雨が住宅の敷地に入り込むのを防ぐ目的で設置されることが多いです。

幅員の狭い道路や宅地内道路などに設置されます。

自由勾配側溝(可変側溝)

自由勾配側溝とは、排水勾配を自由に設定できる側溝のことです。

雨水などをスムーズに排水するには、側溝に適切な勾配をつけておく必要があります。

自由勾配側溝は、勾配が最初から決められているU字側溝などに比べると、勾配の角度を自由に決められるため、複雑な地形に対応しやすいというメリットがあります。

製品によっては、10センチ刻みで排水勾配を決められるものもあるため、かなり融通が利きます。

まとめ

今回は、道路や住宅地、駐車場などで見られる側溝について解説してきました。

気候変動により、以前に比べて集中豪雨に見舞われやすくなっていることを考えると、側溝の役割や重要性が増すことも予想されます。

側溝には、一般的に用いられるU字側溝やL字側溝だけではなく、勾配を自由につけられる自由勾配側溝もあり、現場の状況によって最も適したものを採用します。

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この記事の監修者

株式会社尚建 代表取締役 村下 尚志

京都を中心に土木工事から土地の有効活用まで幅広く、お客様の立場で考え、最適な工事のご提案をしている。 安全性と美観を兼ね備えた工事を行い、スピーディーにご要望に応じることをモットーとしています。